広島市近郊および県外のオーナー様へ

05.05.11

当院のホームページを御覧の皆様へ。
 

小動物歯科に感心をもっていただき、有り難うございます。

県外でも、当院で歯科診療を希望される方が、非常に多くなってきました。

口腔内外科の内訳としては、歯周病外科(抜歯など)が80%、保存修復が20%

動物種ではイヌが50%、ネコが40%、ウサギ10%の割合です。

口腔内外科の場合、保存・修復(破折など)であれば当日に診察・手術・退院できるのですが

重度の歯周病であれば、診察、即手術とはいきません。

また、電話でご相談を受けても、実際に口腔内を診察しなければ、何もお答えできません。

診療をスムーズに進行するために、遠方から来院される場合には

前もって相談メールと一緒に画像(口腔内の写真やレントゲン)を送ってください。

可能な限り、当日の外科手術・退院を心掛けたいと思います。
  
 

当院から車で10分程度の所に
広島夜間救急動物病院を開院することになりました。
診療時間は午後9時から翌朝2時まです。
当院としても、積極的に協力していきます。
 

 

   広島夜間救急動物病院
 
 
南々社から出版された「イヌ・ネコの実力獣医師 広島」という本に

動物歯科のスペシャリストとして紹介されました。

しかし本来、自分はジェネラリストであり、スペシャリストという言葉に少し戸惑いを感じます。

全国的には、自分より優れた動物歯科の獣医師がおり、

スペシャリストという言葉は非常に重い言葉だと思っています。

他院の先生の信頼を受けてこそ、スペシャリストだと思います。

今後、ジェネラリスト+歯科スペシャリストとして、

少しでも、皆さんのお役に立てるように頑張ります。

今回このホームページを作成するに当たり、全国で一番の歯科治療に関する情報を掲載している動物病院にしたい、という思いがありました。

そこで今回、このホームページを訪れた皆さんに御願いがあります。

このホームページを全国の皆さんに、見ていただくために以下のサイトでの、評価をして頂きたいと思います。

http://dental.eco.to/cgi-bin/su3_links/su3_links.cgi?action=make_html&cat=26&txtnumber=log

http://www.oishasan.jp/pet/list/c121_a34302.html

このサイト上で、アクセス回数・評価が上がれば、

全国でこのホームページを利用するオーナーさんが多くなり

歯科に対する認識が上がると思っています。

是非、ご協力お願いします。

当院のホームページが、獣医師やオーナーさんの歯科治療に関しての知識に、少しでも役立てれば幸いです。

What's News

ネコの犬歯の内歯瘻

01.16.12
whatsnew症例

このホームページに感心を持って頂いて、有り難うございます。

今回は日常の診察で時々観察される、内歯瘻について紹介します。

簡単に説明すれば、歯の根元に感染を起こり、膿がたまり

膿の逃げ場所がなくなり、歯肉に穴が開いてしまう病気です。
 


 

このネコの場合は、事故により犬歯が折れてしまい、

数年後に、内歯瘻になってしまいました。

治療は歯を残したいのであれば抜髄して修復

もしくは抜歯となります。
 

ちなみに、私も去年、内歯瘻になりました。

原因は10年以上前の虫歯治療の失敗です。

レントゲンで確認したところ、

抜髄処置の時に、ファイル(歯髄腔を掃除する針)が折れて残っていたようです。

まさか、今になって内歯瘻なんて?

思わず、以前通院していた、歯科医の先生の顔が浮かびましたが

今となっては、かかりつけの病院で治療中です。

新年の御挨拶

12.31.11
whatsnewお知らせ

~謹賀新年~
 
昨年は格別 の御厚情を賜り、厚く御礼を申し上げます。
年末に新しい血液生化学検査器を導入し、

本年もスタッフ一同、皆様にご満足頂ける診療を心がける所存でございますので、

何とぞ昨年同様のご愛顧を賜わりますよう、お願い申し上げます。
皆様のご健勝とご発展を心よりお祈り致します。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

新年は1月5日から平常診療とさせて頂きます。
平成24年 元旦 

歯石除去における麻酔の必要性

11.30.11
whatsnew役に立つ歯のお話

簡単にお話しすると、麻酔をかけない歯石除去はありえないというお話です。
 

アメリカ獣医歯科学会
アメリカとカナダでは、獣医師の資格を持たない人が歯科処置を行ったり、監督下で訓練された動物看護士が、獣医のライセンスのない施設で診療行為をすることは、法律で禁じられ、罰則が科せられます。
アメリカでも、訓練を受けていない人、あるいはライセンスを持たない人が、動物に対する口腔内の診療行為を無麻酔で実施することの危険性を以下のように説明しています。
 
1)歯石は歯面に硬く付着しています。歯石を取るためのスケーリングは、超音波スケーラーや音波スケーラー、さらにハンドスケーラーを使って行われますが、ハンドスケーラーの先端は鋭い状態でないと歯石を除去できません。動物がちょっと頭を動かしただけでも動物の口腔粘膜を容易に傷つけるばかりでなく、動物が痛みを感じた反応で、術者を咬むこともあります。
 
2)専門家によるスケーリングとは、歯肉縁の上下を問わず、ついた歯垢や歯石を除去し、歯面を研磨することです。スケーリングで必ずしなくてはならないことは、歯周疾患が活動的であるポケット内(歯肉と歯根の間の歯肉炎直下)の歯面をきれいにすることです。ヒトの場合は患者が協力するので、無麻酔でも口腔内の専門医である歯科医によるスケーリングが可能になるのです。しかし、無麻酔で、犬や猫の一本一本の歯の縁下部のスケーリングは不可能です。目で見える範囲の歯石を除去することは、動物の健康維持にはほとんど効果がなく、きれいにしたような感じがするだけです。単に見た目だけの効果しかありません。
 
3)カフ付きの気管チューブを挿管して吸入麻酔をすることは、3つの重要な利点があります。1つは、手技を理解できない動物を協力的にさせること、2つは検査時や施術中の患部組織の治療に際して発生する痛みを排除できること、3つは誤嚥から気道や肺を守ることです。
 
4)専門的なスケーリング施術時に、口腔内検査は必要不可欠ですが、これは無麻酔では不可能です。特に、舌側の歯面を検査することはできませんし、患部や不快感をもたらすか所を容易に見逃してしまうでしょう。
イヌやネコに安全に麻酔あるいは鎮静処置を施すためには、動物の健康状態を評価し、身体の大きさに合わせて適切な薬用量を決め、継続してモニターする必要があります。
獣医師は、以上のすべての手技に精通しています。獣医師でない者が麻酔薬や鎮静薬を処方することも投与することもとても危険であり、違法です。麻酔は決して100%安全とは言い切れませんが、今現在の一般的臨床医が実施している麻酔技術や健康状態の評価法は、リスクを限りなく小さくしているので、毎年、何百万回の歯科処置を安全に実施できているのです

重度の歯周病

10.30.11
whatsnew症例

歯周病の手術を行うときに、「何本ぐらい抜きますか?」と質問を受けます。

この返事が、とても難しいことなのです。
 

当然、歯は骨の中に埋まっています。

実際、見た目だけでは判断できず、

歯科レントゲンを撮らないと何もわかりません。
 

人の歯科医院でも、まず最初に口腔内のレントゲンを必ず撮ります。

これにより、今までの治療歴・歯周病の程度・埋没歯や

過去の歯科治療の失敗など、簡単に確認できます。

それほど、歯科レントゲンの依存度は高いのです。

そうなると、極端な話「1本から20~30本ぐらい抜歯かな?」

と答えざるおえません。
 

今回は、最初から下顎の犬歯以外すべて抜歯を予定した頭部のレントゲンを紹介します。
下顎の骨が歯周病により、骨折が起こるぐらい吸収されているのが確認できます。
 

 

 

猫の口腔内腫瘍

10.12.11
whatsnew症例

今回は猫の口腔内疾患の症例を紹介します。

猫の重度口内炎は、ヘルペス・エイズ・白血病ウイルスなどのウイルス関連や、

細菌、腫瘍、原因不明(自己免疫疾患など)さまざまな原因があります。

その中で、初期腫瘍は、普通の口内炎と見間違えることがあります。

ある程度経過すると、いかにも悪そうな顔をしますが、時に歯槽骨に進入し

発見が遅れることもあります。

疑わしい場合、病理検査と歯科レントゲンが必要です。
 

今回は扁平上皮癌の写真を紹介します。
 

 
今回は病理検査のため腫瘍を切除後、レーザー蒸散、患部抜歯後、縫合をして、検査結果を待ちました。
 

  
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口腔内に現れる腫瘍はメラノーマ・線維肉腫・扁平上皮癌など高確率で超悪性の腫瘍です。

種類によって、動向は違いますが、大悪党に間違えありません。

遺伝子操作で「緑色に光る猫」、エイズ治療に道

09.14.11
whatsnewネコについて

今回はウイルスの話題を1つ紹介したいと思います。

私は大学当時(20年以上前ですが)ウイルス学研究室に所属していました。

その当時、ネコエイズウイルスが発見され、話題になりました。

あれから、猫エイズワクチンが開発されるのに、20年以上の歳月がかかりました。

基礎研究は非常に時間がかかるものだと、改めて思いました。
 

米国の研究チームがこのほど、遺伝子操作により、

猫のエイズを引き起こす猫免疫不全ウイルス(FIV)に耐性のある細胞を持った

「緑色に光る」猫を生み出した。
  

科学誌「ネイチャー・メソッズ」に11日掲載された今回の研究では、

FIVを抑える働きを持つサルの遺伝子を猫の卵母細胞に注入し、その後受精させた。

加えて、遺伝子操作を行った部分を容易に判別できるよう、クラゲの遺伝子も組み入れた。

これにより遺伝子操作された細胞は緑色を発色する。
その結果、遺伝子操作された卵母細胞から生まれた猫の細胞を採取したところ、

FIVへの耐性を示したという。
また、これらの「耐性」を持つたんぱく質は、猫の体内で自力で作られていた。

また、遺伝子操作した猫同士を交配させたところ、

生まれた8匹の子猫にも操作された遺伝子が引き継がれていた。
 


 

 

カバの大あくび

08.01.11
whatsnew役に立つ歯のお話

今回は私のお気に入りのコラムから。

□Dr.オカザキのまるごと歯学          岡崎 好秀 先生
 
 カバは、水の中に住む草食動物である。

 日中は水中に潜み、夜間になると上陸しエサを食べる。

 一見すればおとなしそうに見えるが、神経質で凶暴な動物である。
 
 アフリカでは、カバに襲われ死亡する者が後をたたない。

 ところで、カバは大きな口を開けている光景を目にする。

 これを見て“カバの大あくび”と揶揄される。

 おかげでむし歯予防週間には、各地の動物園でカバの歯磨きが行われる。

 ところでカバは、どうして大あくびをするのだろう?

 実はこれ、威嚇行動の一種である。

 カバは、縄張りをおかされると、相手に攻撃をしかけるのだ。

 面白いことにカバ同士の争いは、どちらが大きな口を開けるかにかかってい
 る。

 大きな口を開けた方が勝ちなのである。

 負けた方は、口を閉じ。

 勝った方は、さらに大きな口を開ける。

 なんと150度も開くという。

 だから動物園の行楽客に口の中を見せることは簡単とのこと。

 雄のカバの目の前で手を上げると、負けじと大きな口を開ける。

 手を上げている間は、口を開け続けるのでじっくり観察できるのだ。

 さて、そのあくびも大きな牙を見せつけるためのものである。

 牙を見せる事で、己の強さを強調している。

 最初は小さな口だが、クチビルをまくりあげると同時に牙をむき出し、口を開
 く。

 そうすると歯が飛び出すように見える。

 大きな口を開けることで、互いが傷つく争いを避けているのだ。

 さて動物園の動物は、食欲が低下すると、口の中に問題があることが多い。

 数年前、獣医師から依頼され某動物園へカバの往診に行った。

 カバの口をよく診ると歯グキが腫れていた。

 カバの前歯や牙(犬歯)は無根歯であり、生涯歯が伸び続ける。

 このため歯が適度に摩耗しないと、下顎の牙が上顎の皮膚を突き破ることもあ
 る。

 このケースの場合、上下の牙の当たり方に問題があり、外傷性咬合を起こして
 いた。

 とりあえず歯グキに抗生剤の軟膏を挿入し、水で溶け出さないようワセリンを
 塗りつけた。

 後日、歯科用の電気エンジンを持参し、獣医師に牙が強く当たる部分を削合し
 ていただいた。

 おかげで無事、食欲は回復した。

 あの時のカバ、今も行楽客にあくびを楽しませていることだろう。


 

 

私自身、20年以上前に、動物園でキリンの病理解剖をしたことがあります。

しかし当時、キリンの解剖図も見たことがないし、病気を診察したこともないので

飼育員さんにいろいろ質問され、冷や汗をかいたことを思い出しました。

ネコの臼歯の疾患

06.01.11
whatsnew症例

今回はネコの咬合異常のとても珍しい症例です。
 
年齢は生後半年。

写真で示すように、両方の上顎臼歯が常に下顎の歯肉に当たり

歯肉が腫れ上がっています。
 


 

一般的には、抜歯を選択しますが、

もちろん、歯冠切除し修復を行いました。
 


 

歯科テクニックを覚えると、このような状態でも術後の痛みもなく対処できます。

あくまでも抜歯は最終手段です。

切歯の破切

05.02.11
whatsnew症例

今回の症例は、7歳の日本犬です。
「切歯に触れると痛がる」ということで来院されました。

見た目には、普通なのですが
 


 

実は
 


 

歯頚部から、破折していました。

歯頚部の吸収がないことから、外傷による破折と診断しました。

レントゲンで根尖病巣が確認されたため、抜歯しました。

震災と食の話

05.02.11
whatsnew役に立つ歯のお話

今回は、私がの好きなコラム、「Dr.オカザキのまるごと歯学」  岡崎 好秀 先生

からの、転用です。

毎回、面白い内容で、歯の重要性についてとてもためになります。
  

 阪神淡路大震災での出来事を紹介する。
 
 ある避難所での出来事である。

 ごみ箱には、弁当のハンバーグがたくさん捨てられていた。

 聞けば、お年寄りの方が捨てられるそうである。

 どうしてハンバーグを捨てるのだろう?

 “食べ慣れていなかった”のか?

 単に“味が濃かった”のか?

 それとも“歯が悪く噛めなかった”のか?

 でも、ハンバーグなら少々歯が悪くても噛めるだろう。

 なぜなら、現代の軟食文化の代名詞のように言われる食物であるからだ。

 しかし・・・である。

 ハンバーグを噛むことができなかったのだ。

 脂は、寒いと硬くなる性質を持つ。

 なるほど!

 他にもおにぎりが凍り、焼きおにぎりにして食べたという話も多い。

 寒い場所では、日頃の常識が覆されるのだ。

 現在、同じことが起こっているのではないかと思うと心が痛む。

 もう一つ、ある被災者から聞いた話を紹介する。

 直後の避難所でのことである。

 初めて届けられた救援物資は、乾パンだった。

 以下、その方の言葉。

 私が乾パンを食べていたら、前にお年寄りが座っていました。

 その方は、パンを口にしようとはしませんでした。

 そこで「まだ、これからどんな事態(余震・大火災)が起こるかわからないか
 ら、無理してでも食べておいた方がいいですよ」と言いました。

 しかし、返ってきたのは「歯が悪いので食べられない」という言葉でし    た・・。

 後で考えると、そういった方から先にダメになっていきました。

 「野生動物は歯を失うと、獲物が取れず命に関わる」と言われる。

 でも人間だけは、別だ・・・と思っていた。

 しかし非常事態では、人間も野生動物の一つに過ぎないのだ。

 歯は、人間にとっても生きていくための武器なのである。

 被災された方々の口の復興をお祈りしたい。