含歯性のう胞 | ナス動物病院
含歯性のう胞
カテゴリー歯の発育障害・不正咬合
この病気は歯冠が形成され始めた後のエナメル器に嚢胞化が生じたものといわれてます。
通常、嚢胞腔内に埋没歯の歯冠が入っています。
この症例は2歳のチワワです。
写真のように下顎の前臼歯付近に膨隆が見られ、歯が変位していました。
X線検査により、広範囲の歯槽骨の吸収と、膨隆内に歯冠の存在を認めました。
治療としては埋没歯と嚢包壁の上皮の除去を行ないました。
切開後、炭酸ガスレーザーにより上皮を蒸散した後骨補填材料を充填して縫合しました。
このような症例はあまり見られませんが、隣接する歯が変位したり、歯根が吸収する場合があるため
早期に外科治療することが必要です。