重度の歯周病 | ナス動物病院

重度の歯周病

カテゴリーwhatsnew

昨日、手術した重度の歯周病の症例を紹介します。

10歳のダックスフンド
眼下の腫れで来院しました。
オーナーさんの治療への理解も高く、完治を目的として検査の結果、後臼歯の根尖膿瘍が原因でした。

この症例は、重度の歯周病があり、片側の犬歯は
脱落し、ロウ間になっていました。
レントゲン検査の結果から判断し
全額抜歯を行ないました。
口腔内からの出血も多く、終了までに3時間を要しました。
処置後、の写真です。

犬の全額抜歯は猫と比べて、大幅に時間がかかります。
特に慢性経過の症例は、容易に出血が起こり、苦慮します。

歯周病は待っていても、治りません。
歯石除去と歯周病の治療は全く違います。
歯石除去前に必ずレントゲンを撮って、評価してください。
その評価ナシに、歯石除去を行なっても
何の意味もありませんからね。

自分では、10分から30分程度で終わる歯石除去は
しない方がいいと思っています。

ちなみに、この子は翌日の朝から
ドライフードを食べていました。
回復の早さには、いつもびっくりします。