猫の重度口内炎 | ナス動物病院
猫の重度口内炎
今回は猫の重度口内炎の症例を紹介します。
この子は15歳の日本猫です。
以前より、口臭がきつく、食べる時に、とても痛がると言うことで来院されました。
年齢のことも考慮して、内科的な方法を希望されたので、とりあえず注射での治療を行いました。
しかし3週間後、再発とのことで、外科手術をお勧めしました。
写真は手術時のものです。
犬歯が破折しています。
上下顎の歯石の量が多く、咬合が上手くいきません。
歯石との接触性口内炎が疼痛の原因でした。
この写真の3日前に消炎剤を投与しているので、炎症がかなり落ち着いていました。
上の写真は抜歯後、レーザーによる蒸散を行なったものです。
この症例は犬歯と問題となった臼歯の抜歯を行ない、レーザーで歯肉の蒸散を行いました。
もちろん数日後には、完治しました。
高齢の猫でも口腔内の治癒はとても早いです。
麻酔のリスクも、もちろん高いのですが、抜歯によって完治できる症例はとても多いと感じています。
実際、当院での歯科処置の年齢は10歳以上が圧倒的に多いです。
高齢を理由に歯科処置をあきらめている方は、御相談ください。